1週間以上にわたる四十二浦巡りの旅の最終行程で、私は集落から離れた浜辺を見つけた。そこでは、サーファーたちがターコイズブルーに輝く水の上で楽しそうに揺れていた。護岸や岩場の陰など穴場で釣りをする人もよく見かけた。旅の間中、美しい冬景色を楽しんでいる人々の姿を見て心が洗われる気がした。またある日には荒れ模様の中、立ち乗りのパドルボードを操り、強い波を乗り越えていく女性のたくましさに感嘆した。それはまさに私がこの巡礼をやり遂げるために必要な決意を映し出しているかのようだった。
午後遅く、その日の宿であるゲストハウス「かたゑ庵」に着くと、...