
島根大が教育研究目的で収集してきた資料を無料公開する博物館。絶滅した生き物の骨格標本や剥製、島根県内で見つかった化石などが並ぶ。小学生は自由研究の題材にできそうだ。大学キャンパスを歩くのも新鮮で、知的好奇心をくすぐられる。

およそ1300万年前に絶滅した哺乳類「パレオパラドキシア」の骨格標本模型が存在感を示す。カバのような見た目で日本や米国の水辺で生きていたという。岡山県内で見つかった化石のレプリカを島根大の学生が復元したものだ。
「アシカル」の由来となったのは、国内最古の現存するニホンアシカの剥製標本。明治時代に松江市美保関町で捕獲されたオスの幼獣で、島根大前身校の教員が教材用に剥製にした。島根半島や竹島(島根県隠岐の島町)=韓国名・独島(トクト)にも生息していたが絶滅した。

隠岐諸島に生息し、絶滅したオキウマの骨格標本も珍しい。学生が発掘した世界最古のアユの化石、キャンパス内で出土した縄文土器などから、大学での学びに思いを巡らせてみよう。身近な魚たちが泳ぐミニ水族館もある。


博物館の入る建物には飲食可能なスペースがある。明るく、広々として子どもとの休憩にぴったりだが、近くで授業をしていることがあるので、妨げないように気をつけよう。トイレは別の階で、おむつ交換台はないので注意する。

(山口春絵)
所在地:松江市西川津町1060 島根大生物資源科学部3号館1階(MAP)
開館時間:午前10時~午後5時
休館日:日曜、祝日、振り替え休日、入試日、年末年始(12月29日~1月3日)など
入館料:無料
駐車場:あり
授乳室:なし
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