世界自然遺産に登録されている鹿児島県・奄美大島の生態系に、危機的な被害をもたらした外来種マングース。毒蛇ハブ対策の「救世主」として、半世紀近く前に野に放たれたが、希少な在来の動物を捕食したり、作物を食い荒らしたりすることが問題となり、一転して「害獣」として駆除の対象に。捕獲専門集団「マングースバスターズ」や関係者の、約30年にわたる取り組みの結果、環境省は2024年9月、根絶を宣言した。
東京23区や琵琶湖より広いほどの面積の島で、長期間定着した後の根絶は例がなく、世界各地の外来種対策の参考事例になるとみられる。一方、天敵がいなくなったことで、個体数が回復した国の特別天然記念物アマミノクロウサギによる農業被害が拡大。希少種の保全管理のあり方が新たな課題...












