
―設立30周年を迎えました。
設立当時はまだ海外ブランドのペットボトル水をファッション感覚で飲む時代でした。浜田市金城町の温泉地で地下数百メートルにある花こう岩の下からくみ上げる水の品質に自信を持ち、広く飲んでもらいたいと販売を始めました。それは今も変わっていません。ヒット商品ではなく、ブランド米のように信頼され、長く愛される水であり続けたいと、思いを新たにしています。
―安全安心な水への関心や需要が高まっています。
健康への影響が懸念される有機フッ素化合物(PFAS)が全国各地の水道水や地下水から検出され、社会問題になっています。これを受けて普段飲む水への意識が大きく変わり、問い合わせが増えました。当社の水は公的機関の分析で検出なしの結果が得られています。安心して飲んでもらえるよう、今春から自社商品のラベルに表示しています。

―工場のデジタルトランスフォーメーション(DX)化を進めています。
2024年9月から24時間のフル稼働に入った工場で、検査工程に人工知能(AI)カメラを導入しました。従来の目視検査より精度が上がり、労力や作業負担の軽減につながります。オフィス部門でも受発注システムなどで業務効率化に取り組んでおり、労働環境の改善で雇用を増やしていきたいと考えています。
―天然温泉水を使った化粧品の販売状況はいかがですか。
自社ブランドの「AnEra(アンエラ)」は海外向けに力を入れており、香港のドラッグストアでテスト販売が始まりました。日本の温泉水で作った化粧品に興味を持つ外国人は多くいます。ライブコマースなどを活用し、挑戦を続けます。
―子どもが生まれた家庭に天然水を贈る活動を続けていますね。
赤ちゃんにこそ、良い水を飲んでもらいたいとの思いがあります。浜田市に続き、今年から益田市と江津市でも始めます。子どもが増え、贈り先も増えることを期待し、地域貢献として続けていきます。

仕事をする上で大切な事はチャレンジ精神とバイタリティです。若い人には失敗を恐れず色んな事に挑戦してもらいたいです。その様な人が活躍出来る場を常に用意するように心掛け、共に成長していきたいと思います。島根の高品質なミネラルウォーターを全国及び諸外国に広める為にチャレンジ精神とバイタリティの有る若者をお待ちしております。
戸津川隆元=自身は兵庫県神戸市出身、父が島根県浜田市出身(58歳)
2022年に代表取締役社長に就任。前職のテレビ局時代からチャレンジ精神とバイタリティを人一倍意識し、業務で多忙な中でも寸暇を惜しんで趣味にも取り組んでおります。35歳からフルマラソン、51歳から極真空手を始め現在も継続しております。他に釣り、ダイビング、スキー、ドライブ(国内A級)、ゴルフ、映画鑑賞、旅行と多趣味です。身体を鍛えることで精神も強くなっていくという信念で頑張っております。
