海岸沿いの景色が美しい出雲市大社町日御碕地区でこのほど、クロスカントリー大会が開かれ、市民ら18人が障害物を配した起伏の激しい難コースに挑戦した。
昨夏の豪雨で被災した同地区を盛り上げようと、ランニング愛好家の市民有志が初めて企画した。県内外の20~60代が参加し、視覚障害者ランナーも伴走者とともにゴールを目指した。
コースは日御碕コミュニティセンター近くをスタートし、山道や出雲日御碕灯台付近の遊歩道を通って地区内を回り、旧日御碕小学校を目指す約10キロ。宇龍港では、海中からコンクリートブロックを付けたロープを引き上げる「ミッション」もあり、参加者たちは住民の声援を受けて力を振り絞った。
ゴール後は温かい料理が用意され、選手たちは笑顔で頬張った。完走した出雲市中野町の自営業児玉苑子(そのこ)さん(38)は「海と山が楽しめるとてもいいコースで、住民の方の応援が力になった」と充実した表情で話した。(佐野卓矢)