神楽社中や保存会12団体が出演する「ますだ石見神楽共演大会」が18日、益田市有明町の島根県芸術文化センター・グラントワであった。8日間にわたり多彩なイベントが開催された「MASUDA石見神楽WEEK」の最終日を華やかに飾り、約千人が迫力ある舞に見入った。
鬼の頭領・酒呑童子(しゅてんどうじ)の征伐を描く「大江山」、石見神楽の演目の中で最も長編といわれる「五神」などの演目を、益田市内11団体と浜田市内の招待社中1団体が披露した。
「八岐大蛇(やまたのおろち)」を演じた丸茂神楽社中は、八頭立てで大ホールを目いっぱいに使う迫力の蛇舞で観客を魅了した。高津神楽社中は益田市に伝承が残る万葉歌人・柿本人麻呂にちなんだ創作演目の「柿本人麿伝」を披露。疫病の根源である大魔神を人麻呂が退治すると拍手が湧き上がった。
鑑賞した島根県津和野町池村の農業大庭トキノさん(83)は「各社中ともキレがある舞で迫力があった」と喜んだ。(堀尾珠里花)