日本テレビ系が毎年放送するチャリティー番組「24時間テレビ」の寄付金などを着服したとして業務上横領の罪に問われた日本海テレビジョン放送(NKT)の元経営戦略局長で無職、被告の男(55)の判決公判が17日、鳥取地裁であった。安西二郎裁判官は懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役3年)を言い渡した。

 判決で安西裁判官は、立場を悪用した犯行と指摘し、「チャリティー番組の信用を失墜させ、運営に与えた影響は大きい」と述べた。一方、弁済が済んでおり、再犯防止に努めている点などを考慮し、執行猶予付きが相当とした。

 弁護人は、控訴の有無については答えなかった。

 判決などによると、被告は会社の資金を管理する役職に就いていた2019年から4年間、会社の預金口座から約470万円と、チャリティー募金で集めた現金約11万円を横領した。