短歌・寺井淳選

どんな味想像できず食べたいと思うときには土筆売り切れ     松 江 宮本朝陽香

 【評】土筆(つくし)という春の風物を詠みながら、同時に、青春という人生の季節の、憧れと現実の有り様が巧まずして現れています。まぶしい若さ。

「や」の続く郷土力士の星取りに一番星の白星灯る        雲 南 多田納 力

 【評】「や」が続くということは、まだ幕下より下の若者ということ。一場所七番の相撲で一つの白星は大きく、「灯る」という言葉がぴったりです。

初めての孫のお産のカレンダー予...