岡田佑真専務(左)から説明を受ける学生ら=雲南市大東町下佐世、熟豊ファーム
岡田佑真専務(左)から説明を受ける学生ら=雲南市大東町下佐世、熟豊ファーム

 和牛生産の熟豊ファーム(雲南市大東町下佐世)でこのほど、島根県立農業大学校(大田市波根町)の学生6人と教員が牛舎建築について学んだ。

 社寺建築岡田工務店(兵庫県宍粟市)の岡田佑真専務取締役(36)が「牛舎建築の構造と補強方法」と題して講演した。

 生後4~9カ月の子牛約50頭が入る育成牛舎(約522平方メートル)は、熟豊ファームの石飛修平社長が、大学の友人だった岡田専務に依頼し、岡田工務店が施工した。県内では例のない神社で使用する材料を使用し、快適性や生産効率、安全性に優れているという。

 岡田専務は牛舎建築には、台風や地震に備えた耐久性と耐震性が求められることを強調。筋違いや方杖といった補強する部材を使ってほしい点などを手製の模型や牛舎を見ながら、伝えた。「補強の仕方などを少しでも今のうちから分かってほしいとの思いで講演した」と話した。

 農業大学校2年生で肉用牛専攻の前田羽希(うき)さん(20)は「牛舎の補強は牛飼いになったら避けて通れない。知らなかった建築の知識を教えてもらい収穫だった」と笑顔を見せた。

(景山達登)