魚介類の骨やあらを粉末化し、商品開発への活用に取り組む「浜っ粉協議会」が24日、浜田市内で意見交換会を開いた。粉末の成分分析結果を基に、栄養機能を高める食品開発などの可能性を探った。
協議会は浜田市内に拠点を置く水産加工業者など12社・団体で昨年8月に発足。魚介類10種の未利用部分を粉末化し、島根県環境保健公社に成分分析を依頼していた。
メンバー6人が参加した意見交換会では、ノドグロの粉末100グラム当たりに6900ミリグラムのカルシウムが含まれるなどの分析結果が報告された。
このほか生地(100グラム)にノドグロとスマカツオの粉20グラムをそれぞれ練り込んだクッキーを試食。粉末量の調整で味の改良が必要なものの、栄養価を高めた菓子として需要が見込めるほか、介護食やペットフードのアイデアも出た。
巻き網漁の裕丸漁業生産組合(浜田市大辻町)の渡辺祐二専務理事(65)は「用途が増え販路が広がると、浜田漁港の知名度向上と魚価の安定につながる」と期待。協議会の河上清志代表(54)は「少量使用でも栄養価を高められる点を前面に、実用化へ動きを加速させたい」と話した。 (村上栄太郎)