白蛇神の祠について説明する井上浩修宮司=松江市西持田町、持田神社
白蛇神の祠について説明する井上浩修宮司=松江市西持田町、持田神社

 出雲国風土記に「持田社」として記される持田神社(松江市西持田町)がこのほど、白蛇神の祠(ほこら)を設置し、鎮座祭が営まれた。

 同神社は大宮比売命(おおみやひめのみこと)、天(あめの)鈿女命(うずめのみこと)、猿田彦命(さるたひこのみこと)、天太(あめのふと)玉命(だまのみこと)の四柱を祭る。創建は不明だが、700年代には存在が確認され、長く信仰を集めてきた。

 境内で白蛇を見たとの歴史があり、白蛇を祭ることにした。祠は銅板葺(ふ)きで日に当たると輝き、金運や商売繁盛の神様を祭るにふさわしい姿になる。近くにはおさい銭を洗える銭洗い場が設けられている。

 ほかに十柱の神々が合祀(ごうし)される。中でも「丸山さん」の愛称で親しまれていた丸山神社は頭病を平癒する丸山権太左衛門が祭られ、関東地方からの参拝客もいるという。また、主祭神の天鈿女命が舞楽の祖神であることから江戸時代より亀尾神能が継承され、4月にある例大祭で毎年披露されている。

 祠の完成は6月29日で、金運上昇日とされる巳(み)年の己巳(つちのとみ)の日に合わせたという。井上浩修宮司(47)は「ぜひ参拝に来て、ご神徳を得ていただければ」と話した。

 (岩田理子)