高度経済成長に伴う開発ラッシュによって、古い町並みが相次いで壊されていった。歴史的な景観の破壊に危機感を持った有志が町並み保存の運動を各地で展開し、独自の保存条例を定めた自治体もあった。

 これに押されて国も1975年に文化財保護法を改正し、「重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)」制度を創設した。城下町、宿場町、門前町など各地の歴史的な集落や町並みの保...