島根県内での新型コロナウイルスの感染拡大を受け、丸山達也知事が30日、記者会見を開き、県外から人を招く仕事が延期できないか再検討するよう県内事業所に要請した。県外への出張の再検討や、県民に対する他県への不要不急の往来自粛を既に呼び掛けており、県外との交流で感染が拡大していることに強い危機感をにじませた。
県によると、8月の県内の感染者数は566人で、月別で最多だった5月の3倍。県外からの帰省や県外への移動歴がある人、その人を介した二次、三次感染が全体の4割を占め、県外との往来が拡大の要因とみている。このため、県外から人を招く仕事の延期やリモートによる代替ができないか再検討し、やむを得ない場合に限るよう求めた。
「12人以下、2時間以内」だった県民同士の飲食店利用については「4人以下、2時間以内」と厳しくした。4人以下はこれまでの要請で最も少ない。
仕事に加え、県立学校の部活動で活動時間の制限を求めており、丸山知事は「飲食の場が感染拡大の主因ではないが、県内全体で我慢し、感染を抑える雰囲気をつくっていかないといけない」と述べた。 (原田准吏)