退官を目前に控えた島根大生物資源科学部の武田育郎教授の研究室には、斐伊川流域で採取し続けた水質データや現場写真、手書きの観測ノートが並ぶ。

 武田教授が現場に足を運び始めたのは、赴任した直後の1990年。バケツを持ち、斐伊川水系の...