第八章・寛永の危機(28)

 

 天守閣には百名ちかい家臣が上がり、各層の廻(まわ)り縁や窓際に立って濡(ぬ)らしたむしろで炎や火の粉を払っている。時には火のついた板や柱が炎の固まりと...