ワークショップの会場を視察し、構想を練る竹内大樹さん(左)と本多大和さん=大田市温泉津町湯里、湯里まちづくりセンター
ワークショップの会場を視察し、構想を練る竹内大樹さん(左)と本多大和さん=大田市温泉津町湯里、湯里まちづくりセンター

 過疎化、少子高齢化が進む古里を芸術の力で盛り上げたいと、大田市温泉津町湯里出身の舞台俳優・竹内大樹さん(29)が11月、閉校となった母校・湯里小学校跡地でワークショップを開く。殺陣、発声、ダンスなど演劇にまつわる体験会とデジタルアートの展示会を組み合わせた構成。にぎわいと、市民が文化に触れる機会を創出する。    (錦織拓郎)

 子どもを含めた市民が気軽に参加して楽しめるようにと、知人の演出家、俳優を講師に招いての脚本の作成や発声練習、ダンス、殺陣などの体験の場を用意。

 首都圏を拠点に活躍する空間アートクリエイターの「Ponboks(ポンボックス)」こと本多大和さんが制作する、デジタル技術、映像、ライトなどを駆使したアート作品展示も計画する。

 11月11~14日に開く。竹内さんは事業費をインターネットで募るクラウドファンディング(CF)を9月29日まで展開中で、目標金額は60万円。6日現在の支援額は12万6500円。

 湯里地区は人口約500人、高齢化率は54・9%。地区内にあった湯里小は統廃合に伴い2011年に閉校し、地域交流施設・湯里まちづくりセンターとなった。

 4日に会場となるセンターを視察した竹内さんは「コロナ禍でただでさえ文化に触れる機会が減っている。大人と子どもが一緒になり芸術を体験できる場を提供したい」と意気込み、本多さんも「この地域の魅力を発信できるような展示を実現したい」と述べた。

 竹内さんが市内でワークショップを開くのは20年1月に続き2度目。前回は演劇体験とプロの俳優による公演を企画した。