短歌 宮里勝子選

続けてね友の言葉はともすれば迷ふ短歌の励みとなりぬ      雲 南 田部 益恵

 【評】励ましてくださる友だちへの感謝の気持ちが上手くまとまりました。ややもすると陥ることです。自分自身がうまくいったと思うときは、言い過ぎとなっている場合が多く、足りないかなと思う一首が案外良い評価につながることもあります。

もう一度目を開けてみてお父さん猛暑の日々にあの世へ去りぬ   浜 田 宇津美枝子

 【評】再びまぶたが開かないと分かっていても、せめてもう一度と願う気持ちが伝わります。夫に対する作者の思いは胸を締め付けるような辛さ...