衆院解散にもいろいろなネーミングがある。有名なのが、小泉純一郎首相が郵政民営化関連法案が否決されれば解散すると明言し、言葉通りに踏み切った「郵政解散」(2005年)。小泉氏は法案に反対した自民党議員を公認しないばかりか、「刺客」として対立候補を擁立する徹底ぶりで大勝した。
中曽根康弘首相が「解散はしない」と言い続けて野党を油断させつつ、通常国会の閉会直後に臨時国会を召集し解散した「死んだふり解散」(1986年)。野党に選挙準備の時間を与えず、こちらも自民が圧勝した。後に中曽根氏は1月から解散を考えていたが、表向きは否定するため「死んだふりをした」と回顧し、その名が付いた。
あれから40年。高市早苗首相が通常国会冒頭で衆院を解散した。どんな名前がふさわしいか-。自民のホームページには「未来投資解散」とあった。19日の会見で「自分たちで未来をつくる選挙」と述べたからだろうが、首をかしげる人も多いのでは。
対する野党は手厳しい。中道改革連合の野田佳彦共同代表は、通常国会での追及から逃れた「自己保身解散だ」と非難。社民党の福島瑞穂党首も「庶民の生活を無視した自分勝手暴走解散だ」と指弾した。
思えば高市首相は郵政解散の際に選挙区を変更し、小泉氏の「刺客」として当選を果たした一人だった。小泉、中曽根両氏のような覚悟と戦略を持っての解散だろうか。(健)













