映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』公開記念舞台あいさつに登壇した若葉竜也、仲野太賀 (C)ORICON NewS inc.
映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』公開記念舞台あいさつに登壇した若葉竜也、仲野太賀 (C)ORICON NewS inc.

 俳優の仲野太賀が28日、都内で行われた映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』公開記念舞台あいさつに登壇。峯田和伸とともにW主演務める若葉竜也への思いを語る場面では、思いがあふれて“熱い涙”を流す一幕があり、共演者たちにも涙が伝播した。

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 本作は、1970年代後半、日本の音楽シーンに革命を起こした若者たちの姿を描く青春音楽映画。原作は、当時のシーンを間近で体験した地引雄一の著書『ストリート・キングダム』。田口トモロヲ氏が監督、宮藤官九郎氏が脚本を担当して映画化。23年前、ロック映画の金字塔とも言える映画『アイデン&ティティ』(みうらじゅん原作・宮藤官九郎脚本・田口トモロヲの初監督作)の系譜とも呼べる作品となっている。

 舞台は1978年。スマートフォンもSNSも存在しない時代、自分たちの音楽を自分たちの手で届けようとする若者たちが現れた。楽曲制作から録音、レコード制作までを自ら行う「D.I.Y.」の精神で、メジャー中心だった音楽業界に風穴を開け、自主レーベルの設立やオールスタンディングのライブ、ロックフェスの開催など、現在の音楽カルチャーの原点となるムーヴメントを築き上げていく。

 10代の頃から交流があり、ともに『アイデン&ティティ』の影響を受けて育ってきたという仲野と若葉。仲野は「(間宮)祥太朗、竜也も、昔から『アイデン&ティティ』が好きで、よくその話題で盛り上がっていました。竜也とは中学生の頃から本当によく遊んでいて、家がすごく近くで、チャリで20分くらいかけて、毎晩竜也の家に行くみたいな日々で。その間、聴いているのが銀杏BOYZ。夜道、自転車をこぎながら歌っている人いるじゃないですか?あれです(笑)」と回顧。

 続けて「竜也の家では、もっぱら映画の話をして、『アイデン&ティティ』の話でたくさん盛り上がって。竜也に『アイデン&ティティ』のコードを教えてもらって、ギターを練習したりしていました。この映画のオファーをいただいた時に、僕自身、震えるくらいうれしくて。『あのチームだ!』となって、それで主人公が若葉竜也ですと聞いて『うわ、こんなことあるんだ』って。あまりにも感慨深すぎて」とかみしめるように口にした。

 その上で「昔から、竜也の部屋に何があるかとかだいたい覚えているんですよ(笑)。それで、この間、久々に竜也の家に行ったら、『アイデン&ティティ』のかっこいいポスターが部屋にあったんです。そのポスターは(当時の自分たちには)手に入るものじゃなかったから、当時、遊びに行っていた竜也の部屋には、なかったんです。それが(時を経て)自分の趣味だらけの部屋の中で、『アイデン&ティティ』のポスターが部屋の真ん中にドカドカと貼られてあるのを見て…なんか変わらない…泣けてきた」と話したところで、思いが込みあがり、たまらず涙した。

 となりで聞いていた若葉が「記事なるぞ(笑)!オレも完成披露で経験したからな」と笑いを交えて呼びかける中、仲野は「なんか、変わらずに好きなものがあるって、ステキだなと思って。そして、今こうやって…ごめんなさい!」と涙を流しながら「この座組で、竜也がここに立っていることが、あまりに美しいなと。いざ、本編を見た時に、なんてすばらしい芝居をしているんだと。あんなに難しい役を、こんな自分のものにして表現している、竜也を見て、すげーかっけーなと思って、胸がアツくなった」と話していった。

 これを受け、若葉は「そんな映画なんです」と切り出すと「夢をかなえてくださって、僕の周りのスタッフ、それを見つめてくれていた仲間たちに感謝してもしきれないです。ひとりでも多く、この映画を見て、何かを感じてもらえたらうれしいです」としみじみ。峯田も「23年前に『アイデン&ティティ』という映画に出ることになって、僕は初めてお芝居っていうものをやることになって。トモロヲ監督、宮藤さん脚本、あの時は何がなんだかわからないままでした。でも、それから23年が経って、こうやって、あの時『アイデン』があったからって、スタッフのみなさんとか、そういう人の声が、あの時気づけなかったですけど、今になってそういう中で、またこの映画を見た人とか、何年後かにつながっていくのかなと思うと、本当に言うことがありません。感動してしまって」と涙ながらに口にした。

 その上で「『アイデン』の中で『やらなきゃいけないことをやるだけさ。だからうまくいくんだよ』っていうせりふ(があった)。それがずっと、僕は23年間、音楽をやる時も映画に出る時も残っていて、あの時、その言葉をくれて、どうもありがとうと言いたいです。みうらじゅんさん、トモロヲさん、宮藤さん。どうもありがとうございました」と締めくくった。熱い思いがつながる様子に、吉岡里帆もスッと涙を流していた。

 舞台あいさつにはそのほか、間宮祥太朗、宮藤官九郎、田口トモロヲ監督も登壇した。