民間調査会社が発表する47都道府県の魅力度ランキングが「炎上」している。発端は、昨年の40位から44位にダウンした群馬県の山本一太知事の怒りの発言。「順位が下がった理由が判然としない」「根拠が不明確だ」と食ってかかり、法的措置を検討するとぶち上げた▼2006年に始まったランキングは約3万5千人を対象にしたネット調査に基づき毎年公表される。5段階評価のうち「とても魅力的」「やや魅力的」という回答割合のみを集計しており、確かに大ざっぱな印象だ。とはいえ大臣経験もある知事の立腹ぶりは少し大人げないように映る▼東京都内の島根県アンテナショップで「自虐カレンダー」が売り出されたのは10年前。知名度の低さを逆手に取ったPRはまだ珍しく「日本で47番目に有名な県」といったフレーズが注目を集めた。鳥取県では平井伸治知事が「スタバはないけど日本一のスナバ(砂丘)がある」と発言して話題になり、テレビ番組での露出が一気に増えた▼今年も島根は37位、鳥取も40位と振るわないが「むしろ最下位の方が攻めやすい」と平井知事。ランキングも知恵比べに使えばいいと前向きだ▼新型コロナが落ち着けば自粛モードが解除され、地方に目が向けられるチャンスが来る。自虐は余裕の裏返し、攻めのPRは郷土愛の証しだ。批判より地元の魅力を伝えて、関心と行動を喚起する首長の姿が見たい。(文)