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「下克上」という言葉が、これほど当てはまるシーズンはなかっただろう。しかも2チームも。プロ野球セ・リーグはヤクルトが6年ぶり8度目、パ・リーグはオリックスが25年ぶり13度目(阪急時代の10度を含む)の優勝を飾った。ともに2年連続最下位から頂点に上り詰めた。
特筆されるのは、監督の人心掌握術だ。打線はリーグトップの破壊力を誇るヤクルトの課題は投手力。そこで就任2年目の高津臣吾監督は、楽天から戦力外通告を受けて移籍2年目の今野龍太を中継ぎに起用。7回・今野、8回・清水昇、9回・マクガフの「勝利の方程式」を確立できたことが、2年目の奥川恭伸ら若手先発陣の飛躍につながった。
現役時代、抑えとして通算286セーブをマークし、米大リーグでも活躍した高津監督は晩年、韓国や台湾、日本の独立リーグでもプレーした。さまざまな環境に置かれた選手の気持ちを理解できるのが、指揮官としての強み。今季64試合に登板した今野の...












