人工知能(AI)を活用できる人材の育成を目指す高校生向け教育プログラム「AIチャレンジ」の公開授業がこのほど、安来市能義町の情報科学高校であった。同プログラムはソフトバンクが2022年4月に全国の高校に提供を始める予定で、開発に協力した同校生徒が試作教材を使った学習成果を発表した。
高度情報化社会に対応するため全国の高校で22年度、プログラミングなどを学ぶ必修科目「情報1」と選択科目「情報2」が始まる。これを見据え同社は、情報1に対応した「AI活用リテラシー」と、情報2に合わせた「AI活用実践」の2コースのプログラムを開発した。
IT教育に力を入れる情報科学高は中国地方以西で唯一、同社の特別協力校(7校)に選ばれ、情報システム科の3年生34人が、予測系、識別系、会話系の3タイプのAIモデル作成に取り組んだ。
公開授業では生徒代表3人が、性別や年代などから予測して客に最適なメガネフレームを提案する▽駐車場の状況を識別して空き具合を知らせる▽読みたい本を伝えると図書室のどこにあるかを自動応答する―のAIモデルを披露。人型ロボット「ペッパー」に組み込んで実演した。
発表した松本梨那(りな)さん(18)は「難しいと思っていたが、アプリで意外と簡単に作ることができた。AIへの理解が深まった」と話した。
(渡部豪)