緊急時対策所で防災訓練を視察する上定昭仁市長(左から3人目)=松江市鹿島町片句、中国電力島根原発(代表撮影)
緊急時対策所で防災訓練を視察する上定昭仁市長(左から3人目)=松江市鹿島町片句、中国電力島根原発(代表撮影)

 原子力規制委員会の審査に合格した中国電力島根原発2号機(松江市鹿島町片句)を巡り、松江市の上定昭仁市長が9日、再稼働の是非を問う住民投票の実施に否定的な考えを改めて示した。

 島根原発の原子力総合防災訓練を視察後、住民投票に関する記者団の質問に応じた上定市長は「選挙で選ばれた議員、市長がしっかりと民意を反映する形で判断するプロセスが重要だと考えている」と述べた。

 6月には市議会本会議で「直接民主主義を果たす方法だが、市民に責任を押し付けるものでもある」と答弁しており、従来の見解に変わりはないとした。

 市内では11月末から市民団体が住民投票条例の制定を目指し、署名集めを展開している。

 中電による防災訓練は、市内で震度6強の地震が発生し、運転中の2号機への注水機能を失い、炉心損傷する非常事態に陥ったとの想定で行われた。初めて訓練を視察した上定市長は、指令拠点となる緊急時対策所で説明を受け、大量送水車を使って貯水槽から約550メートル離れた2号機建屋まで水を送る手順を確認した。

 上定市長は視察について「(再稼働の可否を)判断していく上での参考にしたい」と話し、訓練で見つかった課題の改善を中電に求めた。
      (平田智士)