出雲市天神町にカヌレ専門店「ちょっこす」が、昨夏オープンした。島根県産の材料を多く使い、インターネット販売で県内外に島根の食を発信する。かわいらしい見た目と優しい味で、人気を集めている。 (坂上晴香)
カヌレはフランスの伝統的な菓子で、ラム酒やバニラの香りが効いた生地を、専用の小さな型で焼き上げる。統括責任者、錦織紀子さん(47)が、宝石のような見た目のカヌレに引かれ、事業を始めた。
生地は大田市の三瓶山麓の米粉に卵を使用し、トッピングは出雲市の酒造「富士酒造」の酒かす、同市多伎町のイチジクなど島根の素材を可能な限り使う。
現在は定番のカヌレ5種と期間限定のイチゴやブルーベリー、ショコラなど計10種類が並ぶ。イチゴは、生クリームと角切りイチゴをたっぷりとトッピングし、中にイチゴをまるごと一つ入れた。
目を引くのは見た目だ。錦織さんは、女性社員のみのデザイン制作「ブリッジプラス」(出雲市天神町)の社長。制作会社や広告代理店での勤務を経て13年前に起業し、アクセサリー販売や出張シェフなどさまざまな事業に取り組んだ。
これまでの経験を生かし、「心ときめく」見た目を大事にし、「日常に小さな幸せを届けたい」をテーマにいそしんでいる。錦織さんは「ちょっこすのカヌレを食べて笑顔になってもらいたい」と呼び掛ける。
電話0853(27)9922