【松江】文化財防火デーの26日、国宝天守のある松江城(松江市殿町)で消防訓練があった。松江城山公園管理事務所の職員でつくる松江城自衛消防隊の16人が一斉に天守に向けて放水し、火災時の手順を確認した。
訓練は1983年から毎年行い40回目。天守最上階の「天狗の間」から、漏電による火災が発生したと想定した。隊員は合図のもと一斉に配置につき、本丸広場3カ所に置いた放水銃は天守に向けて、天守内部の消火栓からは外に向けて8分間放水した。
山中茂樹隊長(77)は「日頃の訓練の成果を生かすことができた」と振り返り、「松江城から絶対火の気を出さない、出したとしても早期発見に努める」と話した。
文化財防火デーは49年1月26日に法隆寺の金堂壁画が焼損したことを受け、国が55年に制定した。
(原暁)