「美肌の湯」として知られる美又温泉(浜田市金城町追原)が全国の優良な温泉を顕彰する「温泉総選挙2021」の「うる肌部門」で全国1位となり、関係者は観光需要回復の弾みとし地域活性化につなげようとしている。(政経部・清山遼太)


泉質のいい温泉の多さなどから「美肌県しまね」を掲げる島根県内でも、江戸末期から150年以上の歴史がある美又温泉は、指折りの美人湯。肌の再生効果が期待されるメタケイ酸を豊富に含み、ヌルヌルとした肌触りが特徴で、全国165温泉地による総選挙の全9部門中、最多の1万9563票を得た。

浜田市産業建設課によると、同温泉の入り込み客数は、2019年6万5800人、20年5万4千人、21年5万6500人で、ピークの1998年(14万5400人)の4割前後。新型コロナウイルス禍の影響もあり厳しい状況が続く。
「日本一」の称号を手にし、美又温泉旅館組合の横田雪生組合長(74)は「若い人にも来てもらえるよう『美肌』を生かしたメニューを考案したい」と温泉地の魅力アップを誓った。




総選挙は「旅して日本プロジェクト」(事務局・東京都)が開催し、6回目。健康増進、歴史・文化、女子旅など9部門で、インターネット投票(2021年11月~22年1月)が行われた。うる肌部門は、美又温泉を含む23温泉地がエントリーした。