2021年6月に公表された「成長戦略実行計画」を受け、21年11月に事業再生の専門家らによる「中小企業の事業再生等に関する研究会」が立ち上げられ、「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」を策定し、先日公表された。

 01年に作成された「私的整理のガイドライン」は、現在も金融機関関係者、弁護士、会計士など事業再生実務を担う者にとってバイブル的な存在として浸透している。しかし、この私的整理のガイドラインは大企業を想定しており、中小企業には向かないとされていた。特に、事業再生のプロセスで必ず論争となる経営者の責任については、金融機関が債権放棄をする以上、経営者はその退任が原則とされている。しかし、新たな中小企業向けのガイドラインでは、経営者の責任はコロナの影響などを配慮して検討するものとされ、原則退任論ではなくなっている。

 特筆すべきは、...