大田市の国立公園・三瓶山の山開きが17日あり、家族連れや登山愛好家が、春の陽気に包まれ、思い思いのペースで頂を目指して歩みを進めた。


西の原であった神事に関係者ら40人が出席し、登山者の安全を祈願。三瓶自然館サヒメル(大田市三瓶町)付近から主峰・男三瓶山(標高1126メートル)へ向かうルートで、家族連れらが鳥のさえずりに耳を傾けたり木々を眺めたりしながら歩いた。頂上では記念の木札や地元産品を受け取った。


標高と誕生日の数字の並びが同じという出雲市斐川町荘原の会社員横山隆一さん(23)は「新緑の季節になってきた。三瓶山は見晴らしが良く、登りやすいのが魅力」と話した。


三瓶山の2021年の入り込み客数は60万人近くで、新型コロナウイルス感染拡大前の水準に回復。自然の中で「3密」を回避できる優位性が働き、全国植樹祭も追い風になったとみられる。
官民でつくる山開き実行委員会の児玉賢次実行委員長(74)は「三瓶の豊富な自然を楽しんでほしい」と話した。
(曽田元気)