3月と4月に1回ずつ、いずれも浜田市金城町内であった「大人の新聞教室」の講師を務め、新聞の特長や活用法を伝えた。最初より2回目の方が緊張した。早稲田大の社会人向け講座で講師を務めた牛丼チェーン吉野家の常務が問題発言で解任された直後だったからだ▼「生娘がシャブ(薬物)漬けになるような企画」と表現し、常務も最初から不適切と自覚していたようだ。比喩を用いて内容を分かりやすく、イメージしやすくしようと試みたのだろうが、いかんせん品がなかった。言葉に酔い、言葉に溺れた印象だ▼吉野家では今月6日、外国籍を理由に大学生の採用説明会参加を拒否する事案も発覚。性別に続き国籍による差別ではないかと倫理が問われている▼常務には同情できないが、人前で話すのは誰でも危険だ。弁論大会で審査委員長を務め講評した際に痛感した。出場者によっては新型コロナウイルスによる差別や性の問題など繊細な発表内容もある。壇上でアドリブで論じるに当たり、適切な表現が浮かばず焦った▼舌禍予防は雪道運転の要領を参考にしてはどうか。下りのカーブでブレーキを踏むと滑りやすい。悪癖が出ないよう夏のうちから踏まないようにしておくべきだ。品のない言葉も土壇場で出ないよう普段から使わず前もって刈り取っておく。これを「言葉狩り」と批判するか、有効な危険回避策とみるかは、あなた次第。(板)