「月額100万円未満であるような手取りの議員を多少増やしても罰は当たらない」。そんな細田博之衆院議長(島根1区)の発言に対し、与野党幹部が一斉に批判の声を上げている▼地方にしわ寄せが来る衆院議員定数の10増10減への危機感、あるいは議員の役割の重さを指摘したかったのだろう、と推察するが、庶民感覚から大きく乖(かい)離(り)していると言われても仕方がない▼議長の品格を問う声まであるが、一部の政党の「(議長は)議員定数に関する発言はするな」という意見はどうか。議長1人で法案を好き勝手に通せるわけではない。既に国会で決まった10増10減を覆すのが困難であるのは誰も分かっている。一方で地方の声を反映させづらくなる。そのことがもたらしかねない副作用について語ることは、議長だからこそ重いものがある。それだけに例え話は慎重に、とも思うが▼報道によると議長は12日夜の各党との懇談会で「今後は立場を自覚して発言を控えることにする」と述べたというが、今後も言うべき時に、政治資金パーティー以外の然(しか)るべき場所でも大いに発言してほしい▼さらに今回の議長発言で国会議員の質が問われていると、皆が本当に思っているなら、問題になっている歳費とは別支給の月100万円(調査研究広報滞在費)の使途公開くらい、実現できるのではないか。地方議会の政務活動費ではとっくに常識となっている。(万)