22日に公示された参院選の鳥取・島根合区選挙区に出馬した5人の候補者は、物価高対策や東京一極集中の是正など、さまざまなテーマで第一声を上げた。要旨を紹介する。(届け出順、かっこ内は党派、現職、新人の別、推薦政党)
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■黒瀬信明氏(37)(N党、新)

<スクランブル放送実現>

 島根、鳥取両県でNHKの受信料を払いたくない人を守るために立候補した。NHKのスクランブル放送実現のための放送法改正や、年金受給者の受信料免除を目指す。

 受信料を払うことが、日本社会に悪影響を及ぼしている。NHK問題を解決するには、経営体制を抜本的に変えるほかない。悪いものはしっかり変えることが大事だ。民主主義国家において、不払いの受信料を裁判で取り立てるような公共放送局はいらない。スクランブル放送化が実現すれば、国民とのトラブルはなくなる。

 まだまだ小さな政党で、国民に知っていただく力は弱い。だが、小さな声でも国会に届けていく政党が今の日本には必要だ。

 今回の参院選でNHKの問題をしっかりと取り上げ、山陰両県で受信料を払わない、払いたくない方々を守っていく。

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 党職員。すし職人や通信会社契約社員などを経て、2019年に政治団体「NHKから国民を守る党」に入党。20年から党のコールセンターで勤務。19年の鳥取・島根合区選挙区に出馬し、落選。党公認候補として2度目の挑戦。朝日大法学部卒。東京都葛飾区

 

■福住英行氏(46)(共産、新)

<9条生かし平和な国に>

 私たちの暮らしと命、平和がかかった選挙だ。自民などの政党が軍事力強化を訴えているが、際限のない軍拡競争に陥り、平和も暮らしも壊してしまう。憲法9条を生かした平和な日本をつくる。

 原発をゼロにする。2011年の福島県での原発事故後、原発ゼロで何度も夏と冬を越えた。電気は足りた。原発は危険で地震大国の日本にはいらないというのが多くの国民の思い。中国電力島根原発2号機の再稼働を巡り自民、公明両党は関係各市の議会で住民投票を拒否した。市民の声を聞かず、再稼働を進めている。原発を推進する自公政権に厳しい審判を下そうではないか。

 暮らしを守り、働く人の賃金を増やし、経済を成長させる。消費税5%への減税は大企業や大金持ちに負担を求めれば可能だ。社会保障を充実させ、最低賃金は全国一律で時給1500円に引き上げる。

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 党鳥取県委員会常任委員。1994年に入党し、党機関紙記者を経て、2017年2月から現職。衆院選鳥取2区に3回、鳥取県知事選や米子市長選にも出馬し、落選。党鳥取・島根国政対策委員長。千葉大工学部卒。米子市車尾4丁目

 

■村上泰二朗氏(34)(立民、新)

<子育て環境と教育充実>

 政治は国民が幸せに生活するため、安心して働けるため、子どもたちの未来を明るくするためにある。参院選は、そうした政治を取り戻すための戦いだ。

 今、物価だけが上がっている。消費税を5%に減税して物価上昇分を賄いながら、賃金や年金を上げていくことにも取り組む。山陰では人口減少が進み、この先も社会保障が維持できるとは思えない。私には1歳と5歳の子どもがいるが、彼らの世代に負担を押し付け、支えられて生きるような社会でいいのか。そうした社会を変えていくのが、現役世代の責任ではないのか。

 子育て環境と教育の充実で人口減少を克服し、社会保障を立て直す。これが山陰の生きる道であり、子どもたちが幸せに暮らせる道であり、私たちが老後を安心して暮らせる道だ。安心できる未来を共につくっていこう。

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 党鳥取、島根両県連副代表。元鳥取県職員。2011年に県庁入り。道路企画課や危機管理政策課を経て、21年4月に米子市に出向。党鳥取県連の参院選候補公募に応じ、22年3月に県職員を退職した。九州大法学部卒。鳥取県日吉津村今吉

 

■前田敬孝氏(60)(諸派、新)

<日本の誇りを取り戻す>

 参政党は投票したい政党がないなら自分たちでゼロからつくろうという思いでできた。政策の柱は教育、食と健康、国まもりの三つ。教育に関しては、現在の義務教育は破綻していると言ってもおかしくない。児童生徒数が減っているにもかかわらず、学校に通えない子どもたちが増えている。フリースクールを公立学校として認め、新しい教育に取り組んでいく。

 食の在り方は国の運命も左右する。口に入る身近なものから見直すことで、日本の政治が変わると確信している。農業高校、水産高校にスポットを当て、近隣の実業高校と連携することで、学校給食の地産地消の実現、有機化、無償化が可能になるのではないか。

 日本は誇りを取り戻し、アジアのリーダーとして国際社会に打って出る使命がある。情報、食料、経済を含め、全ての脅威から日本を守っていく。

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 元鳥取県琴浦町議。参政党鳥取・島根選挙区支部長。飲食店経営。青年海外協力隊員、海外の自動車ディーラー勤務などを経て、国際協力機構(JICA)の漁業プロジェクトに専門家として従事。2018年から琴浦町議を1期務めた。専修大法学部卒。琴浦町徳万

 

■青木一彦氏(61)(自民、現、(推)公明)

<過度な東京集中を是正>

 コロナで、大変な生活を強いられてきた。ロシアのウクライナ侵略で国際情勢は著しく変わり、同じく核を保有する北朝鮮や中国とも日本は隣国だ。国民の生命と財産をしっかり守るための国のかじ取りができるのは、自民党と公明党しかない。

 日本全国の人口減少が問題だ。戦後、一極集中が続き、ヒト、モノ、カネも全て東京中心の首都圏に吸い上げられている。度が過ぎた一極集中を是正し、竹下登先生、亘先生から引き継ぐふるさと創生を同時に成し遂げなければならない。

 国土交通副大臣を務めた。県民が安心、安全に暮らせる県土を整えるため、防災、減災、国土強靱化(きょうじんか)の対策に全身全霊を打ち込む。各市町村の課題をデジタルで克服する。国が行う情報、通信基盤の整備は島根県が47都道府県で1番になるよう、県、市と協力してしっかり推し進める。

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 元国土交通副大臣。内閣官房長官を務めた父・青木幹雄元党参院議員会長の秘書官などを経て、後継として2010年7月の参院選島根選挙区で初当選。19年9月から1年間、国交副大臣。早稲田大教育学部卒。出雲市大社町杵築北。当選2回