寝顔を見ると「今日も怒ってばっかりだったな」「ごめん」という気持ちがわいてくる
寝顔を見ると「今日も怒ってばっかりだったな」「ごめん」という気持ちがわいてくる
寝顔を見ると「今日も怒ってばっかりだったな」「ごめん」という気持ちがわいてくる

 「笑ってるお母ちゃんがいい!!!」

 「怒ると、だいしゅきジャナイ!!!」

 ある日、3歳の娘が叫ぶように訴えた。突然頬をはたかれたような気分になった。その夜、子の寝顔を眺めながら「なぜ私は怒るのか」を分析してみた。

 子にとって母が「怒る」とはどういう状態か。怖い表情で怖い声を出すことが「怒る」か。この日はお迎え時、保育所のげた箱でグズグズし、なかなか靴を履こうとしなかった。他の親子もいて混み合っていたので迷惑を掛けまいと、せかすように「ほら早く履こ、ほらほら」。これは「怒る」に該当するか。

 夕食をだらだら食べていて、夜7時の入浴が7時半にずれ込み、「怒り」レベルは徐々に高まっていた。9時には寝室に行きたいのに8時半になってもまだ湯船の中。残る仕事は2人の洗髪、風呂上がりの保湿と着替え、それに歯磨き。焦っていたところ娘が「うんち!」と言う。母子3人体を拭いてトイレへ行くが、結局出ず、「も~」。これも子は「怒られている」気分になるか…。ここまでを振り返ると、物事がスムーズに進まないと「怒る」という傾向が見られる。

 怒りの根源は「寝かせたい時間が迫っているのになかなか進まない」ことにあるとみた。ところでなぜ早く寝かせたいのか。洗濯や食器の片付けなど家事の残りがあることや、「10時には熟睡していないと成長ホルモンが出にくい」とかいう根拠不明な思い込みにもとらわれていた。そして就寝が後になるほど、起きるのも遅くなり、翌朝の支度に影響するという焦りがあることも分かった。

 では、怒らないためには。「こうしたい」「こうあるべき」という理想を捨て去り、「これでいい」「なんとかなるわ」という柔軟な思考ができれば怒ることも減る、と結論づけた。怒りそうになったら「まあいっか」と、半ば強制的に考えるようにしてみたい。できるだろうか。

 最近、夕方保育所に向かう道中「今日は怒らんぞ、怒らん、怒らん…」と唱えている。なのに保育所の玄関で早くも「もー」を連呼しているのに気付いたときは、苦笑した。「笑ってるお母ちゃん」への道のりは遠い。でも諦めない。

 (文化生活部・増田枝里子)

  =毎週土曜掲載=

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