<短歌>
◇湖笛出雲支部(出雲市)
陽が沈む今日はここまで管理機のエンジン・スイッチ手探りで「切(せつ)」 後藤 元興
持病あり日日戦ひし十余年前だけ見つめ生きて行くべし 高橋 雅美
ゆく年を惜しむがごとく雪ひらは音もなく白く庭石に積む 後長美津子
新築にまだ整はぬ庭隅の皇帝ダリアの紅が日を反す 青木とら子
ポタポタと蛇口から落ちる水滴の音が気になり眠られずおり 三原 早苗
降るごとく光りつつ散りし山あいのもみじ踏みゆく秋深まりて 高橋 和枝
曰く「烏に反哺の孝あり」とぞ我も母への孝を尽くさむ ...