観客に制止を促すボランティア業務に従事する垣内徹司さん、功子さん夫婦=鳥取県伯耆町丸山、大山平原ゴルフクラブ
観客に制止を促すボランティア業務に従事する垣内徹司さん、功子さん夫婦=鳥取県伯耆町丸山、大山平原ゴルフクラブ
観客に制止を促すボランティア業務に従事する垣内徹司さん、功子さん夫婦=鳥取県伯耆町丸山、大山平原ゴルフクラブ

 大山平原ゴルフクラブ(鳥取県伯耆町丸山)で開かれている女子プロゴルフのステップアップツアー「山陰ご縁むす美レディース」は、全国から75人のボランティアが運営に加わっている。コースを巡る選手に同行してホールごとの結果を速報するスコアラー、ボールの行方を見極めるフォアキャディーなど、いずれも欠かせない存在として縁の下から熱戦を支える。

 「お静かにして下さい」-。大会2日目の25日、垣内徹司さん(68)がフェアウエー脇で構え、選手のショット直前にボードを掲げた。妻功子(ようこ)さん(72)と共に、広島市から昨年に続いて参加。「女子プロゴルファーは服装や笑顔、振る舞いに華やかさがある。選手との近さがステップアップツアーの良さだ」と笑顔を見せる。

 垣内さん夫妻がゴルフ大会のボランティアを始めたのは3年前。新型コロナウイルス禍の影響でさまざまな競技の大会が無観客となる中、応援する選手と同じ空間、同じ時間をともにできる魅力にはまった。

 夫妻で車中泊をしながら全国を巡り、自宅で過ごすのは1年のうち3分の1ほど。今や全国に仲間もでき、生きがいになったといい、「ゴルフ好きで、プロのプレーを間近で見たい人にはぜひお勧めしたい」と話す。

 今大会のボランティアは山陰両県在住者が4割を占める。25日にスコアラーを務めた米子市の兜山(とやま)功さん(70)は、同行した組の3選手が2日間の予選ラウンドを1位、2位タイで通過。「観客の存在が選手の力になっていると肌で感じた。この大会からレギュラーツアーや世界に羽ばたく選手が出てくれるとうれしい」と願い、26日の決勝ラウンドに臨む将来のスターたちにエールを送った。

 (井上誉文)