松江市を舞台に市民が出演する映画の自主制作を通じた、まちの魅力発信と芸術振興を目指し、市民有志が長編映画を作る。来年1月中旬の撮影開始、4月公開の予定。恋愛あり、笑いあり、ダンスありの明るい作品で地域を盛り上げる。 (片山大輔)
呼びかけ人は日本茶製造販売の千茶荘(松江市矢田町)の原田瑞樹社長(57)。数年前、松江ライオンズクラブの記念事業で映画制作に当たった経験を踏まえ、松江の魅力PRや地元の役者の育成、演技力向上を目的に、有志4人で7月に映画制作委員会を立ち上げた。原田さんは脚本、監督を務める。
作品タイトルは「ミセスJ」。主人公のスナックママ・純子が、見知らぬ相手から案内状が届いた合コンパーティーで癖のある男女7人と時間を共にする物語で、上映時間約70分。パーティーには隠された目的があり、次々と展開が変わるのが見どころという。
出演は11月27日に市内であったオーディションで選ばれた、芝居好きの市民ら15~73歳の24人。ロケは1月14日から2月末まで、市中心部で行う予定で、穴場スポットを知ってもらうため、大正時代の銀行建築を活用した「ごうぎんカラコロ美術館」や、地元のそば店、スナックなどを選んだ。
資金面で企業の協賛を募りながら制作を進め、来年4月の市内上映会で初披露する考え。原田さんは「慣れない演技も楽しみの一つ。映画で松江を盛り上げたい」と意気込む。