「担当者ガチャ」。先日、ある地域金融セミナーで、登壇者の一人から発せられたこのワードに思わず笑った。昨年5月24日号のこのコラムで、事業者の本音として「金融機関の支店長や担当者は当たり外れが大きい。ロシアン・ルーレットをやらされているようだ」と書いたが、同じものを感じる。

 「金融機関は顧客本位であれ」との断固たる姿勢で、金融庁が地域金融改革に取り組み始めて8年目になるが、まだ道半ば。貸し手であることの優越的立場を暗黙的にチラつかせ、自らのもうけしか考えていない金融機関はさすがに減ってはきたものの、現場の支店長や担当者によってまだまだバラツキがある。金融機関の顧客に対する姿勢が変わってきたといっても単発的、...