神門通りの店舗に並ぶウサギの像と周遊を促すガイドブック「出雲之国遊歩手帖」=出雲市大社町杵築南
神門通りの店舗に並ぶウサギの像と周遊を促すガイドブック「出雲之国遊歩手帖」=出雲市大社町杵築南
「神在月のこども」に登場するウサギ「シロ」=出雲市大社町杵築東、出雲大社
「神在月のこども」に登場するウサギ「シロ」=出雲市大社町杵築東、出雲大社
出雲大社境内にある「因幡の白ウサギ」の像=出雲市大社町杵築東
出雲大社境内にある「因幡の白ウサギ」の像=出雲市大社町杵築東
神門通りの店舗に並ぶウサギの像と周遊を促すガイドブック「出雲之国遊歩手帖」=出雲市大社町杵築南
「神在月のこども」に登場するウサギ「シロ」=出雲市大社町杵築東、出雲大社
出雲大社境内にある「因幡の白ウサギ」の像=出雲市大社町杵築東

 12年に1度の兎(うさぎ)年に、出雲市大社町の出雲大社周辺の観光関係者が熱い期待を寄せる。門前の土産物店や飲食店は出雲大社の祭神・大国主命(おおくにぬしのみこと)の神話「因幡の白ウサギ」にちなみウサギの街をアピール。新型コロナウイルス禍の影響は続くが、今年は「ぴょーん」と大飛躍を願っている。 (松本直也)

 因幡の白ウサギの神話では、毛を剥がされて痛みに苦しむウサギを大国主命が助けた。出雲大社参道の脇には大国主命とウサギの大きな像がある。

 近年、境内には企業や団体などから奉納されたウサギの像が増えている。「平成の大遷宮」があった2013年に本殿の北に設置されてから徐々に増え、現在計66体が点在する。

 出雲を舞台にしたアニメ映画「神在月のこども」に登場するウサギ「シロ」や、相撲の始祖とされる野見(のみの)宿禰(すくね)を祭る境内の神社にはまわしを巻いたウサギ、酒を造るウサギなどさまざまな像がある。参拝客がユニークな像を見つけてはスマートフォンで撮影する光景が見られる。

 門前の約80店舗でつくる神門通りおもてなし協同組合は遷宮後の魅力づくりのために19年、「うさぎプロジェクト」を始めた。グッズ販売や店舗が20体のウサギの像を設置。スタンプラリーで周遊を促すガイドブックを作り、ウサギの街のイメージ定着に取り組む。

 出雲大社の観光入り込み客(島根県観光動態調査)は新型コロナ前の19年の634万人から21年は474万1千人に減少し、イベント中止も余儀なくされた。

 それだけにプロジェクトが始まって初めて迎える兎年に組合メンバーは気合十分。1月26日の出雲の日に合わせたイベント「出雲ウィーク」(1月25~31日)では28、29の両日、ウサギ像を巡るクイズラリーや、4メートルのウサギと月のバルーンで、PRする計画だ。

 石橋弘規広報渉外委員長は「コロナで苦しんできたが、今年はウサギのようにいい方向に飛び越えていきたい」と期待を寄せた。