山陰両県には多くの温泉地があり、寒い冬は温泉のぬくもりが心地良い。温泉の特徴や泉質について理解すると身近な温泉をより深く楽しめるのではと、温泉を研究する北出恭子さんに話を聞いた。(Sデジ編集部・宍道香穂)

 北出さんはこれまで全国2000カ所以上の温泉に入り、温泉事業者に向けた講演や人材育成、温泉の監修などに取り組んでいる。島根県内の温泉地にも詳しい。

 環境省が発表している温泉利用状況によると、2020年度時点で島根県には40の温泉地がある(鳥取県は15、全国平均は62)。北出さんは「島根の温泉は自然湧出(ポンプなどでくみ上げをしていない、地下から自然に湧き...