これまで雇用などの面で国内経済をけん引してきた日本の自動車産業はこのまま輝きを失ってしまうのだろうか。

 日本自動車販売協会連合会などが発表した2022年の国内の新車販売台数は、4年連続で前年割れとなる前年比6%減の約420万台。東日本大震災が発生して大幅減産となった11年を下回るもので、1977年以来の水準となる。

 一方、22年のインドの新車販売が前年比25・7%増の約473万台となり、初めて日本を追い抜いた。これで中国、米国に続いて世界3位の自動車市場だった日本は4位に転落した。

 国内の新車販売が低水準だったのは、半導体不足による減産が大きく影響したからだ。一定の市場ニーズはありながらそれに対応できなかったのだ。

 電気自動車(EV)の販売に関して大きく出遅れていた面はやや改善された。EVの新車販売が前年比2・7倍の約5万9千台となり、初めてシェアが1%を超えた。シェアが2桁を超えている中国やドイツに比べればまだまだだが、...