雪が舞う中、多くの来場者でにぎわう琴引フォレストパークスキー場=28日、島根県飯南町佐見
雪が舞う中、多くの来場者でにぎわう琴引フォレストパークスキー場=28日、島根県飯南町佐見

 今季一番の寒波が到来して初の週末となった28、29の両日、山陰両県のスキー場は自然雪での滑降を目当てにしたスキーヤーやスノボーダーでにぎわった。1月中旬以降は各ゲレンデとも雪不足気味だっただけに、関係者は一様に「恵みの雪だ」と喜んだ。 (高見維吹)

 島根県飯南町佐見の琴引フォレストパークスキー場には2日間で、家族連れや団体客ら約2千人が来場した。29日に家族4人で来た雲南市木次町里方の公務員藤原葵さん(37)は「子どもが転んでも痛くない、いい雪質だ」と喜び、長女の一椛さん(7)は「雪がいっぱいで楽しい」と笑った。

 前日に積雪が80センチとなり土、日曜と祝日限定のリフトを含め、全7コースを約3週間ぶりに開場。指定管理者・飯南トータルサポートの福岡一樹マネジャーは、書き入れ時となる1~2月の積雪に気をもんだが「本当にありがたい」と話し、今季の来場目標3万2千人の達成へ気持ちを新たにした。

 西日本最大級のだいせんホワイトリゾート(鳥取県大山町大山)は両日で6千人超が訪れた。今シーズン初めて4エリア9コースを全てオープンさせた。29日の積雪は175センチで、尾関雅大営業課長は「ハイシーズンの真っただ中にいい雪が降ってくれた。よりたくさんの方に遊んでもらえる」と期待した。

 3季ぶりに営業している桝水高原スキー場(同県伯耆町大内)は、雪不足による14日からの休業を経て、26日に全面再開。29日は145センチの積雪があった。指定管理するエムケイ開発の影山斎人(なおと)索道部長は「十分に雪があるこの状態で、できる限り営業を続けたい」と力を込めた。