松江市西川津町の中古釣具店強盗事件から一夜明けた16日、被害に遭った男性店主が取材に応じ「犯人逃走後は、しばらく動けなかった」と緊迫した状況を振り返った。

 犯人が侵入してきた裏口は、荷物があるため客が出入りすることはなく、店主もほとんど使わないが、営業時間終了後に正面のシャッターを下ろした後は、裏口から出入りしていた。

 事件発生の5分前ごろに一度裏口から出た時、軒下に怪しい男が立っていたのを見た。

 押し入ってきた時は、マスクやかっぱのフードのようなもので顔が覆われていたため「目元しか確認できなかった」という。

 「金を出せ」と脅された店主は、突き付けられた刃の部分を手で持ち、抵抗。「やめろ」などと呼び掛けたが、それでも脅され続けたため、やむなく現金約6万円を渡したという。時間にして1分ほどだった。

 まだ犯人は逃走中で、店主は「逃げるのをやめて出頭してほしい」と訴えた。

      (古瀬弘治)