赤字ローカル線が地域課題として浮上する中、乗客数が少ないJR木次線をPRしようと、桜やたたら製鉄をテーマにしたラッピング列車が走り始めて3カ月が経過した。知名度アップに一役買うものの乗客数増の効果は不透明だ。同じJR西日本管内では高速バスと組み合わせた割引券販売や、駅と観光地を結ぶ二次交通の充実など、より直接的な手法に力を入れるところもある。木次線利用増に向けてはさらに知恵を絞る必要がある。 (雲南支局・山本泰平、広島支社・新藤正春)

 

 「まだ効果が出ているとは思わない」。木次線の加茂中駅(雲南市加茂町加茂中)で切符販売などを担当する地元の杉原勉さん(64)は肩をすくめる。

 杉原さんが見る限り、ラッピング目当ての利用者は週に...