角打ちで全国の日本酒を楽しむ来店者(左)=松江市東奥谷町、酒店・槙戸天狗堂
角打ちで全国の日本酒を楽しむ来店者(左)=松江市東奥谷町、酒店・槙戸天狗堂

 松江市東奥谷町の酒店・槙戸天狗堂が立ち飲みで酒を味わえる「角打ち」の場を試験的に提供している。全国各地に取引先を持つ店の強みを生かし、日本酒をメインに多彩な酒やおつまみを楽しめる。14日までの土、日曜日と祝日の午後1時から同6時まで。

 月山や王祿など島根県東部はもとより、栃木県の仙禽や福井県の黒龍、青森県の田酒など15種類以上の日本酒が1杯(50ミリリットル)150円から飲める。おつまみは富山湾のホタルイカの素干しや酒盗などが並ぶ。

 4月29日が角打ちの初日で、日本酒ファンや偶然に立ち寄った客が、酒やつまみを片手に会話を楽しんだ。隠岐の島町の医師助永親彦さん(45)は、「普段飲めない酒を気軽に楽しめた」とほろ酔い加減で話した。

 槙戸天狗堂は新型コロナウイルス禍で、料理店への納品や贈答用の酒の販売が低迷し、売り上げが一時、コロナ禍前の7割に落ちたという。市民が酒に触れる機会を増やそうと飲食店営業許可を取り、角打ちを始めた。問い合わせは槙戸天狗堂、電話0852(21)4782。(林李奈)