国際航空運送協会(IATA)が開発した新型コロナウイルス検査結果のデジタル証明書アプリ「IATAトラベルパス」を用いた搭乗手続きの実証実験が24日、羽田空港を発着する全日空の国際便で始まった。PCR検査結果やワクチン接種履歴をスマートフォンのアプリで表示。出入国手続きの迅速化を目指す。6月6日まで。
全日空では3月、世界経済フォーラム(WEF)などが開発を進めるデジタル証明書アプリ「コモンパス」でも実証実験。「ワクチンパスポート」の実用化につなげたい考えだ。
提携する医療機関での検査結果などがスマホに表示され、搭乗手続き時に示せば、通常は紙でやりとりする検査証明書などの提出が不要になる。
全日空によると、これまでに「IATAトラベルパス」の実証実験への参加を表明した航空会社は32社。全日空の松下正国際提携部長は「安心して渡航できる環境が重要で、航空業界としても期待している。時期は未定だが、できるだけ早く実用化できるようにしたい」と語った。
実証実験に参加した男性会社員(52)は「スマホを見せるだけなので使いやすかった」と話した。