【津和野】島根県津和野町森村の町郷土館で、企画展「殿さまたちの筆跡」が開かれており、歴代津和野藩主の直筆書状30点が来場者の注目を集めている。6月14日まで。
亀井家初代から11代の藩主が書き残した書状で、幕末の江戸の様子を家臣に知らせた11代茲監(これみ)の書状は、今回初めて公開された。小さな文字で事細かく記し、真面目な人柄がうかがえる。松江藩から陶工を招き藩主自らが作陶する「お庭焼」の窯を築いた7代矩貞(のりさだ)作の「アワビ皿」や、歴代藩主の花押も展示されている。
同館の小杉紗友美学芸員は「津和野の歴史を知る上で貴重な史料。藩主の粋な側面にもスポットを当てた」と来場を呼び掛けた。
開館時間は午前8時半~午後5時。毎週火曜日休館。入館料は一般400円、中学生、高校生300円、小学生150円で、津和野町民は無料。
(青木和憲)