広島地方気象台が29日、山陰両県を含む中国地方が梅雨入りしたとみられると発表した。平年より8日早く、昨年より13日早い。
松江、鳥取両地方気象台によると、29日は前線の影響で大気が不安定になり各地で大雨となった。午後6時50分までの24時間降水量は塩津(鳥取県大山町)121ミリ▽松江119・5ミリ▽浜田62・5ミリ―など。
松江市では傘を差しても横なぐりの雨でぬれた。観光で訪れた川崎市の主婦山下裕美子さん(57)は「堀川遊覧船が半周しか乗れず残念」と話した。川の増水で同市黒田町の市道は一時、通行止めに。近くの黒田順子さん(83)は「この辺りは土地が低く、雨に悩む時季が来た」と顔を曇らせた。
30日未明から前線が南下し天気は回復する見込み。その後1週間は曇り続きで雨も降りやすいという。
気象庁は29日、九州北部と四国、近畿、東海も梅雨入りしたとみられると発表。近畿、東海で5月に梅雨入りするのは10年ぶり。沖縄と鹿児島県・奄美地方は18日に梅雨入りが発表されている。(原暁、広木優弥)