シンプルで武骨なサウンドにダミ声のボーカル。AC/DCは好みが分かれるロックバンドだろう。とにかく男臭くて熱い。ぜひともライブ盤で聴いてほしい、できればライブ映像でステージパフォーマンスも見てほしいバンドだ。
一番好きな曲「サンダーストラック」の魅力は、イントロのギターのかっこよさに尽きる。単純なメロディーを繰り返すだけなのに、わくわく感をそそる。奏者はアンガス・ヤング。「サンダー!」とコーラスが加わり、ライブ感を醸し出す。アルバム「レイザーズ・エッジ」(1990年)に収録されている。
ライブ盤「ライブ」(92年)は丸ごとお勧め。代表的な曲がそろい、ベスト盤とも言える。特にお勧めの曲は「ホール・ロッタ・ロジー」。冒頭、ギターリフの合間に「アンガス!」と観客のコールが合いの手のようにぴたりと収まり、曲の一部と言えるほどだ。
ちなみに、ガンズ・アンド・ローゼズのメンバーはAC/DCのファンで「ホール・ロッタ・ロジー」など何曲もカバーしている。クイーンのブライアン・メイもAC/DCに憧れたらしい。はやり廃りと関係なくシンプルで武骨なロックを愚直に貫く姿勢は敬愛を集めてやまない。(志)
Sデジにロングバージョンを掲載
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