ホンダは5月24日、自動車レースのフォーミュラ・ワン(F1)に参戦すると発表した。2026年から英アストン・マーチンのチームにエンジンなどのパワーユニット(PU)を提供する。
これまで参入と撤退を繰り返してきたホンダのF1参戦は今回で5度目。F1には莫大の開発投資がかかるため、参戦を続けるには経営体力が必要になる。21年での撤退を決めた際に当時の八郷隆弘社長は「経営資源を電動化に集中させるため」と説明していた。
八郷社長時代は、過剰設備削減のために、英国やトルコの海外工場に加え、国内も狭山工場の閉鎖を決めた。さらに、生産規模はトヨタ自動車の4割程度ながら研究開発費はトヨタの約7割の8520億円と潤沢な予算を持ちながらも、なかなかヒット商品が出せない研究開発体制の大胆な見直しも進めた。
撤退からわずか2年で再参戦を決めたのはなぜか。そこからはホンダの新たな戦略と課題が垣間見える。
ホンダが撤退を決めた後、...
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