島根、鳥取両労働局が28日公表した4月の有効求人倍率(季節調整値)は、島根が前月比0・05ポイント上昇の1・42倍、鳥取が0・04ポイント上昇の1・34倍だった。島根は2カ月連続、鳥取は5カ月連続の上昇となり、両労働局は雇用情勢の判断を「一部に持ち直しの動きが見られる」と上方修正した。島根の判断引き上げは3年10カ月ぶり。

 島根は有効求人数(同)が前月に比べ992人増の1万7077人。有効求職者数(同)は254人増の1万1998人だった。

 新規求人数(原数値)は前年同月と比べ1020人(19・7%)増の6188人となり、2カ月連続で増加した。コロナ前の一昨年同月比では5・5%減。

 産業別は前年同月比で宿泊・飲食サービス業が新型コロナウイルスの影響が大きかった前年の反動で63・4%増。新型コロナのワクチン接種に伴う予約受け付けや電話対応の求人があり、分類されるサービス業が同33・8%増となった。

 鳥取の判断引き上げは1年2カ月ぶり。有効求人数(季節調整値)が前月比495人増の1万3530人、有効求職者数(同)が45人増の1万73人だった。

 正社員に限った有効求人倍率(原数値)は、島根が前年同月比0・03ポイント低下の1・13倍で、鳥取が0・03ポイント上昇の0・94倍だった。(藤本ちあき)