IT関連企業誘致の意義について語る永山英也さん
IT関連企業誘致の意義について語る永山英也さん

 -IT企業の誘致は地方創生につながるか。

 「誘致によって人がたくさん来るということはあると思うが、大事なのは人が人を呼ぶ、企業が企業を呼ぶというネットワークをつくることだ。地域らしさを生かし、クリエーティブで面白い人に来てもらい、イノベーションを生み出すような活動を展開してもらうことが重要だ」

 -具体的な方策は。

 「宮崎市の場合、サーフィンができる環境やおいしい食べ物が近くにあることなどが売りだ。『定住人口』になるか『関係人口』になるか、形はさまざまだが、ITは『宮崎市って面白いね』と思ってもらうきっかけになる。若者や魅力的な人の定着という意味で成果も出ている」

 -IT企業から選ばれる地域になるためには。

 「地域課題はビジネスチャンスになるので、地方にはアドバンテージがある。単に人件費やオフィスが安いという理由では来てもらえなくなる。来ることで何が生み出せるのかを積極的に提示しないといけない」

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 ながやま・ひでなり 宮崎県延岡市出身。県商工観光労働部長、総合政策部長を歴任。宮崎大産学・地域連携センター特別教授などを経て、2023年1月から宮崎市副市長。66歳。